佳暮村 4人の英雄

 今回の8号台風によって台湾の南部の原住民の村落は非常に大きな被害を受けました。私たちの教会の7家族もその被災者ですが、その中で一番ひどかった村がルカイ族の村、霧台郷の佳暮村です。ユースのサリーの家も流されてしまいました。

けれどもこの村は災害にあったって団結力を発揮しました。

 朝からの豪雨に異変を感じた、私たちの教会出身の信雄兄弟は村をめぐると、これは尋常ではないとすぐに感じました。朝の8時から全ての村の人々を公民館に集め、まずは牧師の祈りから始まり、これからどのように村を守るか話し合っているところ「ドーン」という地震ような音が聞こえ彼が外に出ると既に村の半分が土石流で流れていました。この時点で平地とは全く音信不通になってしまいました。

それから教会の長老を中心に婦人部は医療と食事、壮年は捜索、老人は子供たちのお守りとグループ分けをして牧師は賛美リードしながらヘリをひたすら待っていました。平地では山に連絡が取れないことを気にして小頼兄弟が徒歩で山に登り始めました。そして途中の路が完全に流されているのを知り、再び平地に下り、この村出身の幼馴染の軍隊の2人の友人に何度も電話し、ヘリをまわして欲しいと必死に頼みました。小頼兄弟はヘリに乗り込み佳暮村に着くと一人でヘリからロープで降り、平らな場所を見つけて整地しヘリの到着所を作りました。それから3日に及ぶ決死の脱出作戦が行われ、この村の135人全員がこの4人の手によって無事に救出されました。

私たちはこのような兄弟が私たちの教会から育ったことを誇りに思います。この4人はテレビのニュースで大人気の英雄になりましたがどこでも「感謝イエス!」と祈る姿が放映され、大きな証しになりました。
右が信雄兄弟 左から2人目が小頼兄弟です。