沖縄人と台湾人

教会の原住民の会員を3人連れて沖縄に行った。台北と違い透き通った海と空が印象的だった。今回沖縄に原住民を連れて行ったのには理由がある。まず、地理的に見て以前陸続きだったという説があり、血統的に似てる部分があるのではということ、また南国のため、気質なども似ているのではということ、また、一番の理由は今回事前に沖縄の歴史について学んだのだが、彼らのアイデンティティーの中に「私は一体何人?」と言わせる歴史的過程が非常に似ている点である。

沖縄は独立した王国だったが小さすぎたため、中国そして、内地人、そしてアメリカ人から、見下され、剥奪されてきた。今でこそ、「癒し系ブーム」などで沖縄音楽や民俗は高く評価されているが、以前は日本の一部としての意識さも薄かっただろう。台湾原住民も同じである。中国人から、そして日本人から支配され利用され、自尊心を失わされた。

ある人はこのような歴史は過去の事で、現在の若者には関係ないと思っている。けれども私はそうは思わない。そのような長い歴史の過程で破壊され傷ついた自尊心は、例えその具体的事件は過去のものになっても、想像以上に癒しがたく、また人格形成に非常に大きく影響すると思う。だからこそ、私達は歴史を学ばなければならない。その上で、相手の眠っているものまでも掘り起こして、それと真剣勝負しなければならない。それは沖縄だけでなく内地も同じことだ。なぜ今このような社会問題が発生しているのか、私達はその歴史的過程を学び、原因を深く探りそれと対峙しなければ本当の変革は起こらない。

飛び立つときの沖縄もまた青かった。再び来たいと思う